奇跡!楽天牧田バースデーサヨナラ打
「交流戦、楽天4-3阪神」(3日、コボスタ)
まさに奇跡だった。楽天・牧田が1点差に迫ってなお九回2死一、二塁から逆転サヨナラとなる右越え2点適時三塁打。自身初のサヨナラ打が32歳のバースデー。「まさかこんなところで打てたりするのかなと思ったけど、ホントうれしい」とお立ち台で笑顔がはじけた。
九回が始まる前は誰もが敗戦を覚悟しかけていた。2点を返しても2死走者なしではさらに苦しくなった。そこからの逆転劇。「もう必死でした」。呉昇桓の150キロ直球を捉えた。手荒い祝福を受け「円の中心はいいですね」と振り返った。
一昨年のオープン戦では4番も務めた。だが「僕に4番なんて無理ですよ…」と語った姿勢に、星野監督は厳しかった。「中軸は任せられん」。本塁打を放った昨年の日本シリーズ第7戦は、重圧が少ないという理由も含め、9番だった。
借金8と先は険しい。その最大の要因が「5番打者の不在」。だがこの日の5番は力強い。「6月は勝ち越しで終われるように、あしたからも行きます!」。弱気だったあのころとは違う。療養中の指揮官も、それを感じているはずだ。