G横川サヨナラ打 原監督が父の信念貫く
「交流戦、巨人4‐3西武」(6日、東京ド)
チームが一つになって勝利をもぎ取った。3‐3の延長十回無死一、三塁。巨人の代打・横川が左前に運び移籍後初のサヨナラ打だ。その瞬間、原監督の目は充血していた。「思い切って勝負にいって期待に応えてくれた」と、頬を緩めた。
采配がズバリとはまった。延長十回に無死から一走の長野が初球に二盗を決めた。不振のため3年ぶりに打順を8番に下げた阿部が、中前打でつないでサヨナラ勝ちをお膳立てした。
果敢に次の塁を狙う積極的な采配は、5月29日に死去した父・貢氏から学んだこと。そして父と同じように信念を貫いた。「慎之助に打たせるという選択肢しかありませんでした」と振り返った。
ナインは指揮官が悲しみに耐え、グラウンドに立っていることは分かっていた。「僕らにそういう姿は見せない。僕らも不安なくできる」と横川。選手は指揮官のために白星をつかみ取った。原巨人に勢いがつきそうな気配だ。