福山大 一戦必勝で全国の舞台に挑む
10日に開幕する第63回全日本大学野球選手権(神宮、東京ドーム)に、広島県から福山大(中国六大学)と広経大(広島六大学)が出場する。初日の1回戦で28年ぶり4度目の出場となる福山大は、神宮で道都大(札幌学生)、2年ぶり13度目出場の広経大は、東京ドームで九産大(福岡六大学)と対戦する。
福山大学は、強豪ひしめく中国六大学春季リーグ戦を制し、全日本大学選手権への切符を手にした。就任5年目の蔵田修監督(41)は「一戦必勝でという気持ち。全力でぶつかっていきたい」と全国への思いを口にした。
リーグ戦は投手力を中心に守りで制した。その軸となるのが、5勝(1敗)を挙げ、最高殊勲選手となったエースの山本翔大郎投手(4年・宇部商)だ。182センチの長身からMAX145キロの直球を武器とする本格派右腕。1年生秋の明治神宮大会、明大戦の九回2死から登板、三振を奪った。「他の球場と全く違う雰囲気があった」と振り返った。最上級生となり「チーム一丸となって一戦一戦、戦っていきます」と、語った。
山本とともに1年時に神宮のグラウンドに立った木村真登主将(4年・宇部商)が、チームを引っ張る。「チーム一丸となってやってきたんで、全国でも気負うことなく今までやってきたことをやろうと思います」と、リーダーはいう。
初戦の道都大は4年連続出場の強豪だ。蔵田監督は「神宮で慣れている。うちとは全く違うと思う」と警戒した。一方で「うちはピッチャーを中心とした守りのチーム。(相手の)レベルが高いんで、つなぎの攻撃で少ないチャンスをものにできたらと思う」という。群雄闊歩(かっぽ)のリーグを制した実力を全国で示す。