創価大・田中、出た自己最速154キロ
「全日本大学野球選手権・1回戦、創価大4‐0仏教大」(10日、東京ド)
1回戦8試合が行われた。創価大は田中正義投手(2年・創価)が154キロと自己最速を更新し、無四球完封で仏教大を退けた。今秋のドラフト候補左腕、九産大の浜田智博投手(4年・宮崎工)は広島経大を8回1/3で無失点。延長タイブレークでの勝利に貢献した。他には道都大、福井工大などが2回戦に進んだ。
ニュースターの右腕が振られるたびに、東京ドームのスタンドがどよめいた。創価大・田中は「最初からとばしていった」と話した通り、初回先頭・清水の2球目に自己最速を1キロ上回る154キロで空振りを奪う。
その清水を含め、2回で5奪三振という文句なしの立ち上がりだ。その後も球威は衰えず、許した4安打も散発で九回にも150キロ超えをマーク。スタミナを示しつつの完封勝利だ。
昨秋、自身の希望で投手に転向。高校時代は主に外野手で、本格挑戦わずか半年で、アマ球界を代表するピッチャーに急成長した。
本人は「実際の球速はともかく、バッターがどう感じるか」と、まるでベテランの落ち着いた発想、そして剛速球投手でありながらの無四球と、制球まで兼ね備える。
阪神・中尾スカウトは「(2年後)間違いなく1位で消える素材。変化球でもっと腕を振れるようになればとんでもないピッチャーになる」と絶賛。
「初めての全国大会。緊張しました」の言葉とは裏腹な快投を演じた田中がこの先、大学球界を引っ張るのは間違いない。