西武・中村、脅威のスピードで250号
「交流戦、西武7‐0広島」(13日、西武ド)
レオ党が待つ左翼席へ、西武・中村が節目のアーチをかけた。2‐0の六回無死一、二塁。左翼ポール際へ飛び込む12号3ランは、史上59人目となる通算250本塁打。交流戦は通算で歴代最多の59本目で、今季もトップを走る8本目のアーチだ。
この日の一回を含め、4試合連続で併殺打を記録。「最近好機で併殺が多くて心が折れていた。打てて良かった」。うっぷんを晴らす一発だった。
995試合目で到達は史上9位。王貞治(巨人)に1試合及ばなかったが、松井秀喜(巨人)の1000試合を上回る。昨季は左膝手術の影響で4本塁打にとどまりながらも、このハイペースだ。
入団当初、高めのボールが苦手で悩んでいた中村に、当時2軍打撃コーチだった田辺監督代行は「高めは気にしなくていい」と助言した。欠点を気にするあまり、持ち前の長打力が失われることを危惧したからだった。その恩師が見守る前での記録達成。田辺監督代行は「併殺が続こうが、本塁打打者。信じて4番を張らせます」と絶大な信頼を口にした。