オリ40勝一番乗り T岡田豪弾&3安打
「交流戦、オリックス7-4中日」(14日、京セラ)
悩める主砲の意地が込められた一撃だった。3‐3の四回、オリックス・T‐岡田は右翼席へ一時勝ち越しとなる8号ソロ。「真っすぐを完璧に捉えることができた」。普段は謙虚な男も思わず自画自賛するほどの当たりだった。
六、七回には中前打。1試合3安打は4月30日・ソフトバンク戦(京セラ)以来とあって「すごい久しぶりな感じです」と、少しばつが悪そうだ。5月以降は不調続き。長内コーチの指導をたびたび受けたが、調子を上げてはまた崩し…の連続だった。森脇監督には試合中に「(良い感覚を忘れるから)寝たらアカンぞ」と冗談を飛ばされた。
日頃から4番へのこだわりを口にしているが、今季4番での先発はわずか4試合。この日の打順は7番だった。下位打線での出場には「自分のスイングができていなかったので仕方ない」と受け止めている。だからこそ、結果を出して信頼を勝ち取るしかない。
チームは今季最多タイ、2度目の7連勝で、30年ぶりの両リーグ40勝一番乗り。交流戦勝ち越しも決まった。初回の3点のリードを軽々とはね返す快勝ぶり。「ビハインドには慣れてるからねぇ。去年から」。元本塁打王が完全復活の兆しを見せたからか、指揮官の自虐ネタには余裕がにじんでいた。