則本、暗転黒星「ダル超え」4完封寸前

 「交流戦、楽天2-3巨人」(15日、コボスタ)

 『ダル超え』が手元から滑り落ちた。1シーズンでの交流戦4完封。その目前で、楽天・則本が力尽きた。1点を守り切れず、九回に痛恨の3失点。最下位に沈むイヌワシ軍団は逆転負けを喫した。

 欲しいのは結果だけだった。「どうであれ、負けは負けです。粘れなかったことは事実なので」。八回まで1安打。再三の好機を逃していた打線はボウカーの一発で1点を奪った。そのリードを一瞬で消した悔しさがにじみ出た。

 ただ、勝利への道筋はつくった。足りなかったのは、打線の援護。3度の満塁機を逃すなど残塁の山を築いた。「向こうにはタイムリーが出た。ウチは本塁打だけ。11安打で2点は少し寂しい」。佐藤監督代行は表情を曇らせた。

 則本は11年のダルビッシュに並ぶ交流戦3完封を挙げ、パのエースの一人としての地位を自ら築き上げてきた。しかし、野球は一人では勝てない。大黒柱で喫した1敗は、チームに暗い影を落としそうだ。

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