DeNA万谷「魂を込めて」プロ初星
「交流戦、DeNA4‐3西武」(22日、横浜)
流れを変える力投だった。DeNAの育成ドラフト2位・万谷(ミキハウスREDS)が同点の七回に登板。上位打線を三者凡退に抑え、その裏に勝ち越しを呼ぶ。「1球1球、魂を込めて投げました」。プロ初勝利をかみしめた。
7試合目にして初めて、勝利の方程式の一角としての登板だった。「そのポジションで投げさせてもらう意味を理解して投げました」。中畑監督は「あのピッチングなら、八、九回を万谷、三上の新人2人でいける」と評価をさらに上げた。
26歳で異例の育成枠入団。「今年ダメなら、首を切られる覚悟の上での選択だった」。入団時に明かしていた言葉を実現させる。4月28日に支配下選手登録。5月29日に2度目の1軍昇格。「結果を出さないとしようがない」。好投を続けて力で居場所をつかんだ。
身長185センチ。リーチはそれよりも長い190センチ超。「ユニクロで服を買っても、サイズが合わない」と嘆く長い腕が大きな武器。内外角に投げ分ける150キロ近い直球は、球速以上の威力を生む。
中日・平田とは、幼少期からの幼なじみ。小学校からバッテリーを組んだ。ドラフト指名直後に携帯が鳴った。「勝負しようや」という親友の言葉は、まもなく現実になる。「まだ目標の1割にも達していない。この世界でやるからには一流になる」。プロのスタートラインに立った。