長野サヨナラ打!G今季最多の貯金14
「巨人7‐6中日」(5日、東京ド)
今季、最高の笑みを浮かべた。ヒーローの巨人・長野は“水攻め”から逃げるようにグラウンドを走った。ナインと熱い抱擁を交わした。
6‐6の延長十回1死二塁。3ボールからの4球目を左中間にはじき返す適時打だ。「(3ボールでも)原監督から“打っていい”というサインだった。来たボールを打とうと思った」。信頼してくれた指揮官の期待に、今季初のサヨナラ打で応えた。
6番打者が、3安打3打点と躍動した。4‐4の八回には右中間に一時、勝ち越しの2点適時二塁打。九回に相手に同点に追いつかれた。だが「野球は何が起こるか分からない」と自分を奮い立たせ、最後まで集中力が切れることはなかった。
苦しんだ時期もあった。開幕は3番で迎え1番にも座った。だが打撃不振で、5月末の交流戦では打順が9番に下がり、原監督は「合う打順はないね」とバッサリ。だが長野は「チームのために少しでも貢献しようと」と結果を残してはい上がり、指揮官が「今、非常に存在感がある」と目を細めるほどだ。
長野の奮闘で、チームは今季最多の貯金14とした。「夏の方が好き。寒いのは嫌なので」とニヤリ。“夏男”が、首位を突っ走る原巨人をさらに盛り上げる。