「ヤクルト４-８ＤｅＮＡ」（１３日、神宮）

　待ちに待った勝利だった。大歓声に沸くスタンドへ、ヒーローインタビューで「お待たせしました」と叫んだ。ＤｅＮＡ・三浦が今季初勝利。歴代３位タイ、史上４人目の２２年連続勝利の快挙達成。「１つ勝つ大変さをあらためて感じました」と振り返った。

　真骨頂の粘りを発揮した。初回の無死満塁を１失点でしのいだ。二、三回は得点圏に走者を置きながら無失点で切り抜けた。５回を３安打１失点。「丁寧にいった？オレにはそれしかないからね」。４０歳。抜群の制球力は健在だった。

　勝ちに見放されていた。７回１失点、６回１失点でも勝てないまま、２軍に降格する厳しい状況に置かれた。この日が３回目の１軍の舞台。「ファンは待ってくれている。そこに戻るんだと思ってやってきた」。この日を信じてやってきた。

　今季、これまで先発投手に勝ち星がついたのは４人だけ。後半戦をにらんで、先発５番手に名乗りを上げた。川村投手コーチは「役割を果たしてくれた」と評価。「この勝ちをきっかけに貢献したい」。ハマの番長が、ようやく開幕を迎えた。