ソフトB中村、苦手攻略のV二塁打
「ソフトバンク4‐3ロッテ」(21日、ヤフオク)
天敵になりかけたルーキー石川を、赤く染まった本拠地で攻略した。「六回に一気に畳み掛けられたのがよかった」。逆転勝ちにソフトバンク・秋山監督は、満足そうにうなずいた。
左打者の活躍が光った。2点を追う四回は先頭柳田、本多の連打から2死一、三塁として、中村が左前適時打。六回も柳田の右前打を足場に代打松中の左犠飛で追い付き、中村の右翼線二塁打で勝ち越した。前回14日の対戦まで3試合で2勝を献上。対戦防御率0・00に抑えられた石川に土をようやくつけた。
内角を突く直球とシンカーに苦しめられてきた。特に左打者は、柳田が7打数無安打、本多が7打数1安打、中村が8打数無安打。今回藤井打撃コーチは「二つとも同じ系統の球。ならば直球を狙え」と指示した。2打点の中村が捉えたのは、いずれも直球。「どうにもならない球はないのにやられていた。仕返ししたかった」と喜んだ。
柳田は最優秀選手に輝いた19日の球宴第2戦で広島のミコライオに中飛に打ち取られたが、「(石川は)ミコライオよりは球が遅いと思って打席に立った」。この日の2安打は、いずれも内角直球の次に来た変化球に対応したものだ。
首位復帰は逃しても、石川を打ち崩した意味は大きかった。