G原監督ホッ…足を絡めて3タテ阻止
「阪神2-3巨人」(23日、甲子園)
巨人が宿敵相手に執念で3タテを阻止した。1本の安打から足を絡めて決勝点を奪取。「よく守ってしのいでというところ。打線が打線ですから、あの手、この手、その手でもね」。勢いに乗る虎を食い止め、原監督は安どの笑みを見せた。
2‐2の九回に“勝負手”を打った。先頭・亀井が右前打で出塁すると迷わず代走に「ウチの最高のランナー」(原監督)鈴木を送った。「(九回裏は)相手が下位打線。(八回に)クリーンアップを抑えた勢いもあって、勝負をかけた」と振り返った。
鈴木は1死後、打者・村田の3球目に二盗に成功。微妙なタイミングだったが「分が悪かったけど、スライディングの技術で勝った」と、してやったり。続く4球目、捕手・梅野がボールを前にはじいた瞬間に三塁を陥れ、2死から暴投で決勝のホームを駆け抜けた。
「足」でつかんだ後半戦初勝利。ただ、今季83試合目で60通り目のオーダーは5安打に終わった。打線が上向かない状況に指揮官は「こういう状態で(今後も)戦う気持ちでいます」とし、「この言葉を(ナインが)どう受け止めて、どう発奮するか。期待するところでもあります」と続けた。薄氷の勝利の後は、今度こそ打線がチームに勢いをもたらす番だ。