池田コールド終戦…春夏連続出場ならず
「高校野球・徳島大会準決勝、鳴門12-5池田」(27日、オロナミンC)
徳島では準決勝2試合が行われ、今春センバツに27年ぶりに出場した池田が七回コールドで敗れ、春夏連続出場を逃した。先発した背番号10の名西宥人投手(3年)、リリーフしたエース・渡辺剛志投手(3年)が乱調。3連覇を狙う鳴門の強力打線に12失点を喫した。鳴門渦潮は5‐3で生光学園を破り、2年ぶりの決勝進出を決めた。
力負けだった。春夏連続出場を目指した池田の夏は12失点、まさかの七回コールドで終幕。岡田康志監督(53)は「選手たちは力を出し切ったが、相手が上だった」と完敗を認めるしかなかった。
今大会初めて先発を託された名西は制球が定まらず、初回の先頭から2者連続四球。1つもアウトを取れず、わずか12球で降板した。センバツでは背番号1をつけて好投した名西だが、春以降はフォームに悩んでスランプに陥った。本来の投球を取り戻せないまま迎えた最後の夏。試合後は泣きじゃくりながら「チームに申し訳ない」と繰り返した。
名西から「頼んだぞ」とマウンドを託された背番号1の渡辺も、鳴門打線に集中打を浴びた。「1年の時からお互いを高め合ってきた」(渡辺)という“Wエース”。OBの元巨人・水野雄仁氏(現野球解説者)が応援に駆けつけたが、偉大な先輩に勝利を届けることはできなかった。4番・岡本昌也捕手(3年)は「水野さんにいいところを見せたかったけど、ダメなところばかり出た」と唇をかんだ。
センバツで1勝を挙げ、全国のファンに復活をアピールした新世代の池田ナイン。22年ぶりの夏の聖地には届かなかったが、その活躍が色あせることはない。「甲子園は夢のような場所だった。もう一回、あそこでプレーしてほしい」と三宅駿主将(3年)。再び黄金時代を築くために、後輩たちにバトンを渡した。