智弁岡本135M特大弾!春夏連続出場
「高校野球・奈良大会決勝、智弁学園8-6天理」(28日、佐藤薬品)
6大会で決勝が行われ、奈良では智弁学園が3年ぶり17度目の甲子園出場を決めた。プロ注目スラッガーの岡本和真内野手(3年)は、推定135メートルの高校通算73号など、2安打2打点の活躍。
フルスイングに、球場全体がどよめいた。五回無死一塁、智弁学園・岡本が放った高校通算73号の2ランは、左翼後方の林に消える推定135メートルの特大弾。打線も10安打8得点と爆発。終盤迫り来る天理を振り切り、17度目の栄冠を手にした。
「最後の夏なので、チームのために自分はやるだけです。メンバーに入れなかった選手への恩返しでもあります」。プロ注目の大砲は「チームのために」という言葉を繰り返す。
今も心に焼き付いている場面がある。日本文理‐中京大中京で行われた2009年夏の甲子園決勝。日本文理は4‐10で迎えた九回2死から、驚異の粘りを見せて1点差まで詰め寄った。当時中学1年の岡本は、テレビ桟敷でこの熱戦を見つめていた。
「日本文理の粘りはすごかった。最後まで諦めない野球をチームでやっていた」と岡本。あの光景が、「チームのために」という岡本のプレースタイルの原点となっている。
小坂将商監督(37)は、「(チームが)バラバラだったけど、この大会でまとまってきた」と手応え十分。岡本も「チームのためプレーするだけです」と決意した。春のセンバツを沸かせた大砲が、いよいよ夏の聖地へ乗り込む。