九国大付圧勝V!退任若生監督に贈る
「高校野球・福岡大会決勝、九州国際大付16-0北筑」(28日、北九州市民)
これが九州国際大付の“規格外”の強さだ。19安打16得点。福岡大会の決勝では、06年の福岡工大城東の14得点を上回るなど、記録ずくめの圧勝となった。「素晴らしい子どもたちに恵まれて幸せ」。若生正広監督(63)の目尻が下がった。
県内屈指の強力打線は決勝でさらにすごみを増した。二回は2死から5連打で4点を先制すると、四回は4連続を含む5本の二塁打などで7点を加えた。
今年3月、若生監督は「わしは夏で辞める。本気でやらんと教えた意味がないぞ」と選手に伝えた。予期せぬ退任宣言に、清水主将をはじめ選手は涙を流した。個の強さが目立った一方で、まとまりを欠いていたチームは「監督を甲子園へ」を合言葉に結束した。
「わしは優勝したことがないからな。いつも2番だから、2番目を選ぶんだよ」。苦笑交じりにそう話す監督に、今度こそ悲願の日本一を贈りたい。「監督を男にしたい」と清水主将は口元を引き締めた。