門馬監督 恩師原貢さんに捧げる夏切符
「高校野球・神奈川大会決勝、東海大相模13‐0向上」(30日、横浜)
あふれる感情を抑えきれなかった。東海大相模・門馬敬治監督(44)の目に涙が光った。「どうしても勝ちたかった。選手の邪魔をする気はないが、個人的な思いもある大会。『僕の思いもある』と、選手にも伝えていた」。5月29日に亡くなった恩師の原貢元監督(享年78)にささげる4年ぶりの夏切符。本音がこぼれた。
マネジャー、コーチを務めた東海大時代から貢氏に受けてきた、教え通りの野球だった。初回に2番・杉崎のソロで先制すると、3本塁打を含む19安打13得点と、最後まで攻め続けた。「僕が今やっている野球の原点は、原のオヤジさんなので。攻めて攻めて攻めまくれ、と」。八回、杉崎のこの日2本目のアーチで、今大会チーム11本塁打とし、大会記録にも並んだ。
東海大甲府(山梨)、東海大四(南北海道)、東海大望洋(千葉)に続き、史上初めて東海大勢が4校が甲子園にそろい踏みする。「タテジマのプライドを胸に頑張りたい」と門馬監督。目指すのは恩師が率いた70年以来44年ぶりの夏の全国制覇しかない。