桑原サヨナラ打!キヨシ感動でウルウル
「DeNA7‐6巨人」(5日、H新潟)
21歳のニューヒーローが、死闘に決着をつけた。延長十二回、1死一、二塁。3年目のDeNA・桑原が、右前にサヨナラ打。この日5本目の安打が、チームに勝利を呼び込んだ。
お立ち台で甲高い声で「アイ・ラブ・ヨコハマ!」と絶叫した。「決めにいくんじゃなく、後ろにつなぐ。その一心でいきました。受け身になったらやられると思った。仕掛けていかないとやられると思った」。祝福で浴びたペットボトルの水、そして汗。体をびしょぬれにして、殊勲打を振り返った。
天国から地獄、地獄から天国を味わった。七回まで5点リードしながら八、九回で追いつかれた。延長十一回に勝ち越しを許した。3試合連続延長敗戦の危機も迎えた。その裏に井手の適時内野安打で同点としていた。
試合直後、中畑監督は目を潤ませていた。「野球の怖さ、喜び、感動を、全部味わえた一日だった」と二転三転する展開を振り返った。殊勲の桑原を平手でたたいて祝福。「何なんだ?あの球際の強さは。外せない選手になってきたな」と孝行息子を絶賛した。
7月30日の巨人戦で延長11回サヨナラ負けを喫した。「リベンジを早いうちにできた。本当によかった」と“サヨナラ返し”に満足そう。今季巨人戦5勝目。昨季1年間のカード勝ち星に、早くも並んだ。