春王者・龍谷大平安に順延は“追い風”

 第96回全国高校野球選手権大会は9日、悪天候のため、開会式と1回戦3試合が2日後の11日に延期となった。開会式の2日間延期は史上初となる。台風11号の接近により9日は早朝から大雨で、10日も回復する可能性が低いと判断した。日程はそのまま2日延びて、11日以降、順調に試合が消化されれば、決勝は25日に実施される。

 開会式直後の第1試合でいきなり登場予定だったセンバツ王者・龍谷大平安にとっては追い風だ。中止を知らされると京都市の同校室内練習場にバスで直行しキャッチボール、ノック、素振りなどみっちり2時間の全体練習を行った。

 「関西の学校は有利と言えば有利」と主将・河合泰聖内野手(3年)。10日も同室内練習場に加え、雨がやめば同市の野球部専用グラウンドで打ち込みを予定。2日間の練習場確保に苦労する学校も多い中、“地の利”を生かした調整が可能だ。

 同校は春夏通算96勝を挙げ、中京大中京に続く史上2校目の100勝へあと4。原田英彦監督(54)は「創部100年で100勝。すごい歴史。たまらんですね」と興奮。仕切り直しの“開幕戦”から金字塔達成、春夏連覇に臨む。

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