「ＤｅＮＡ６‐３ヤクルト」（１０日、横浜）

　粘ったかいがあった。ＤｅＮＡは１時間２１分遅れで始まった試合に完勝し、対ヤクルトのシーズン勝ち越しが決定。チケットも完売し、営業面でも笑いの止まらない夜となった。中畑監督は「主催者の思惑通り。うちとしては万々歳！」とおどけた。

　球場にいる誰もが試合の開催を疑う状況だった。開始予定時刻の１８時前から、豪雨が打ちつける状態。防水シートがはがされそうになるほどの強風も吹き荒れていた。

　セ・リーグの開始時間最長遅延記録は０７年９月２４日、広島‐ヤクルトの１時間２９分。記録更新も迫っていたが、ユニホームを無料配布するイベントの影響もあり、客席は立ち見客が出るほどの大盛況。チームは雨天中止も多く、日程消化の面でも何とか開催したい思惑があったようだ。

　選手は集中力を切らさず、猛打で小川をＫＯ。借金は約４カ月ぶりに「５」となり、４位の中日に２差と迫った。指揮官は「気持ちのいい試合をファンに見せることができて良かった」と笑った。