「巨人４-１阪神」（１４日、東京ド）

　猛追してきた宿敵を執念で蹴散らした。２位の虎に２勝１敗と勝ち越し、再び２・５ゲーム差と突き放した。巨人・原監督は「この３連戦のような戦い方をすれば、まあまあいいと思います」と少しだけほほを緩めた。

　継投は早めに動いた。「いい投手。そう簡単には打ち崩せない」という藤浪が相手。僅差の勝負になるのは覚悟の上だった。１失点と好投していた先発のセドンを六回２死二塁でゴメスを迎えたところで降板させ、田原誠を投入。遊ゴロに仕留めると、その後もリリーフ陣が失点を許さなかった。

　２‐１の八回の攻撃では勝負手も使った。無死一、二塁。昨季から犠打のない阿部に送りバントを指示した。４番の送りバントは成功しなかったが、執念が実った。代走・鈴木らの足を絡め、相手のミスにつけ込むなどで２得点。「タイガースとやる時は１点が重くなる。それぞれがいい役割をした」と目を細めた。

　３連戦の初戦に敗れ、再び首位陥落のピンチを迎えた。だがそこからねじをぎゅっと締めて連勝。これで２カード連続の勝ち越しと本来の強さを取り戻しつつある。

　「これからは、さらにさらに佳境に入ってきます。しっかり準備して戦っていきたい」と指揮官。宿敵との３連戦で勝ち越し、確かな手応えをつかんだ。