鳴門・菅“勝利お守り”で来年こそ!

 「全国高校野球・2回戦、近江8‐0鳴門」(16日、甲子園)

 勝利の願いが込められたお守り。3年生が祈りを込めたそれを、鳴門(徳島)の菅良磨投手(2年)は聖地で持つことができなかった。「悔しいです」。1年生3人を含め下級生4人の投手陣。背番号1は唯一、登板機会がなかった。

 徳島大会前。メンバーから外れた矢野寛太投手が、グラウンド脇で見つけた四つ葉のクローバーを手渡してくれた。見つけると幸運が訪れると言われている四つ葉。「頑張れよ、と言われました」。3年生から託された甲子園出場の夢。投手陣の絆をさらに深めた。

 試合では先発がポケットにしまい、マウンドへ上がる。投手交代の際には、それも引き継ぐ。「ベンチに入れなかった3年生も含めて、みんなで戦っている。気持ちが1つになる」。結束力はどこにも負けない。

 5月に左肘のじん帯を損傷した。投手陣が故障続きだった影響で、夏前は180球を熱投した翌日に160球を投げる日もあった。その疲労で県大会は1試合で先発しただけだった。

 この日は、ブルペンで肩をつくり準備した。だが、最後まで出番は訪れなかった。

 「四つ葉のクローバーは、今後もお守りとして持ち続ける。ケガを治して、次は投げたい」。来夏こそ‐。真のエースとして、甲子園のマウンドに立つ。

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