聖光“細腕エース”船迫が完投で夏2勝
「全国高校野球・2回戦、聖光学院4‐2佐久長聖」(19日、甲子園)
グッと握った細腕にエースのプライドがにじんだ。聖光学院(福島)のサイド右腕・船迫(ふなばさま)大雅投手(3年)が甲子園初先発で2失点完投勝利。歳内(阪神)を擁した10年以来4年ぶりの夏2勝を同校にもたらした。
172センチ、63キロの体をしならせ力投。九回2死から連続死球でヒヤッとさせたが「責任を取って投げきってやろう。厳しいボールを投げていこう」と強気を崩さず、最後は決め球のスライダーで空振り三振を奪った。
入学時の体重はたった52キロだった。父に送ってもらった豆乳や卵を毎日摂取。筋トレも欠かさず、懸垂は5回から30回をこなすまでになり、細くても鋼のような肉体をつくり上げた。努力でつかんだ背番号1と聖地での白星。船迫は「次も気迫を前面に出して向かっていきたい」と誓った。