「ＤｅＮＡ３‐０広島」（２１日、横浜）

　番長が救った。ＤｅＮＡ・三浦が７回５安打無失点の好投で５勝目。ＣＳ進出圏内の３位・広島との対決で、同一カード３連敗を阻止した。ビール半額デーで、美酒に酔いしれるファンに向けて「ビール、おいしかったですか！」と、誇らしげに絶叫した。

　相手は前夜に球団タイの８戦連続２桁安打をマーク。だが百戦錬磨の大ベテランがひるむはずもない。「そろそろ止まるころだろ、と思っていた」。１３０キロ台中盤の直球に９０キロ台のカーブも交え、巧みな投球術でタイミングを外した。

　七回は遊撃手白崎の失策も重なり、２死一、三塁のピンチ。ここも「助けてもらうこともある。持ちつ持たれつだから」と若手をフォロー。代打の天谷を左飛に仕留め、９６球の熱投を締めくくった。

　４０歳は３５度を超える酷暑でも、率先して走り込みを行う。「下手くそは練習するしかないんですよ」。衰え知らずのスタミナで、球団初の４０代での５連勝を飾った。

　８月は３戦３勝で、次回登板の結果次第で月間ＭＶＰの獲得も見えてくる。だが、番長は「月間ＭＶＰはどうでもいい。チームの目標を達成するためにやるだけ」ときっぱり。頼れる４０歳がチームを押し上げる。