原G延長戦3連勝 底力で虎突き放した

 「巨人4-3中日」(22日、東京ド)

 勝利への執念が最後に結実した。「ギリギリの勝負というのは気持ちがいいですね」。試合後の巨人・原監督の表情は晴れ晴れとしていた。延長十二回の激闘。4時間42分の総力戦の末にサヨナラ勝ちをもぎ取り、2位・阪神とのゲーム差を1・5に広げた。

 最後の最後に切り札を投入した。延長十二回、先頭の坂本が四球で出塁すると「最高のランナー」(原監督)鈴木を代走に起用。延長十、十一回にも起用のチャンスがあったが、ギリギリまで控えた。「今日は迷うところがありました」と明かし「よく我慢できたなと思いますね」と力強かった。

 六回2死一塁で打者は投手の内海。3球目に一走・大田が二盗に成功し、カウント3‐0となった時点で代打・井端を送った。「ひとつの勝負をしました」と指揮官。延長十一回1死一塁では矢野にスリーバントを命じた。いずれも得点にはつながらなかったが、執念を見せ続けた。

 最近4試合中3試合が延長に突入し全勝。投手陣が踏ん張り、ギリギリのところで勝負強さを発揮している。「いつでも勝負どころですね。佳境に入ってくるわけですから」。残りは37試合。混セを抜け出しての3連覇へ指揮官の目は燃えさかっている。

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