阿部から逆転!G結束星 24日に決起集会
「巨人4‐3阪神」(26日、東京ド)
主将のバットが、奪首へ燃える宿敵をたたいた。1点を追う九回、先頭で打席に立ち、呉昇桓から右翼線二塁打。ロペスのサヨナラ打への流れをつくった。「みんなが何かあると信じてやった結果。サイコーでした!!」。お立ち台に上がった巨人・阿部は声を張り上げた。
流れを変えたのも4番だった。0‐3の六回2死二塁でメッセンジャーの152キロ直球を強振。「真っすぐ一本でいくしかなかった」。打球はグングン伸び左中間席に着弾。虎党の声援に押されっぱなしだったドームの雰囲気が一変した。
この日、好調を維持していた高橋由が出場選手登録を抹消。さらに実松が父の告別式のためベンチ入りせず、野手が1人足りない状況だった。そんな中で地力を見せつけての勝利。「みんなで勝った1勝じゃないかな」と、汗をぬぐった。
24日の試合後、選手全員で決起集会を開いた。選手会長の村田は「勝手に決起しました。みんな元気でした」と笑った。宿敵との直接対決を前に気勢を上げた。誰もがこの3連戦の持つ意味を分かっていた。
今季一番とも言える勝ち方でゲーム差を2・5に広げた。原監督は「4番で風が変わったのは初めてかもしれないね」と目を細めた。残り34試合。ついに巨人が目覚めた。