E松井裕が初被弾 高卒新人最長途切れた
「楽天2‐8西武」(26日、コボスタ)
驚弾がバックスクリーン右に突き刺さる。三回だ。71回1/3を被本塁打なしだった楽天の松井裕が、初被弾。失投をメヒアにとらえられた。自身プロ最長に並ぶ7回を投げきったが、この1回で5点を失い試合を壊した。
「ア~っ!」。ベンチに戻ると、自らに対する怒りの声を発した。しかし、終わってみれば、崩れたのは三回だけだった。先頭の9番・林崎に安打を許すと、四球も絡んで2点を失い、トドメはメヒアの3ラン。「あの本塁打がなければ2失点で収まっていた」と悔やんでも後の祭りだ。
苦い記憶がある。桐光学園3年の夏。神奈川県大会準々決勝の横浜戦は2被弾で敗退した。「一発は勝敗に直結することが、よく分かった」。それだけに、本塁打への警戒は人一倍強かった。
ビッグイニングを許した三回以外は無失点で踏ん張ったが、来季以降も見据える星野監督は手厳しい。「ダ~メ!5点も取られたら、良いイニングもクソもない。ガツン(本塁打)は余計」。また一つ、夏の宿題が残った。