キヨシ大興奮!桑原決めたサヨナラG倒
「DeNA5-4巨人」(30日、横浜)
執念が白球に乗り移った。十回2死二、三塁。DeNA・桑原が左前に値千金のサヨナラ打。マシソンの速球にバットを折られながらも、三塁後方へポトリと落とした。ヒーローとがっちり抱き合った中畑監督は「すごいね!あいつ、持ってるね!バンザーイ!」と大興奮だ。
嫌な流れをかき消した。十回は無死満塁と攻め立てたが、山崎が三ゴロ併殺打。本拠地はため息が充満したが「何とか食らいつこうという気持ちだった」と桑原。8月5日の巨人戦でもサヨナラ打を放っていたが、劇的なドラマを再現した。
ヒーローは桑原だけではない。先発のモスコーソは、初の巨人戦で七回途中まで2失点の好投。1点を追う八回には、グリエルが左翼席へ同点ソロを放った。リリーフ陣も3連投の林が力投。イニングまたぎで九回を三者三振に仕留めた三上、さらに十回、三者凡退でサヨナラを呼び込んだ長田ら、チーム一丸でつかんだ勝利だった。
中畑監督は「林にも監督賞を出したいくらい。でも、クワマンがいるから出せない。俺も懐事情があるから。ヘッヘッヘ」と笑いが止まらない。逆転CSへ執念を燃やす指揮官は「今日の1勝はチームにとって大きい。3連勝にも値する1勝だよ」と、何度もうなずいた。