ヤク徳山プロ初星 6度目先発で歓喜
「ヤクルト7-3中日」(3日、神宮)
その、ぬくもりがうれしかった。ヤクルト・徳山が6回2失点と力投、プロ初勝利を挙げた。育成選手から13年に支配下登録された3年目の右腕が6度目の先発でようやく手にした記念の初星だ。「チャンスをもらうたびにモノにできず、僕の中では長かった」と満足顔。試合後は、涙ながらに応援した母・愛子さん(57)と抱擁を交わした。
今年は三田学園高時代にバッテリーを組んだ同級生と、同校OBで中学時から指導を受けていた恩師が相次いで急死。悲しみを乗り越えて、「生きている間にいい報告をしたかったですが、今日勝って恩返しができたと思う」と、亡き人々に思いをはせた。
最後は喜びをかみしめ、「今日はとりあえず安心して、明日からまた新しい目標を立てます」と、前を向いた。