原Gのマジック消滅「5から聞いて」
「ヤクルト4‐1巨人」(5日、神宮)
巨人はマジック減らしどころか、逆に一夜でマジックを消滅させてしまった。この日は「生ビール半額ナイター」。最下位チームに完敗で、ビールをグイグイあおったG党の絶叫が試合終了直後の球場にこだました。
広島に3連勝した面影はなかった。前回登板で今季初完封勝利を挙げた内海は、毎回走者を許す投球。6回途中4失点でKOされ「申し訳ないです」とガックリ。「内海哲也の『う』の字もなかったな」。左腕の背信に原監督は首をかしげた。
打線も七條を相手に橋本の犠飛による1点のみで、プロ初完投を許した。前日まで長野、前橋、宇都宮と3日続いたバス移動。疲労の影響を問われた川相ヘッドコーチは「何も理由にならない」と語気を強めた。
試合前、指揮官は「マジックは5になってから聞いてくれ。それまではマジックとは言わないんだよ」と話した。数字に翻弄(ほんろう)されるつもりはない。「切り替えてまたあした!」。敗戦を振り払うかのように、強い口調で締めくくった。