久保が完封12勝!中畑ベイCS行くぜ
「DeNA3‐0ヤクルト」(9日、横浜)
涼しい顔で、最後までマウンドに立った。9回、118球。この日、17個目のゴロアウトで締めて、DeNA・久保が9つの0を並べた。阪神時代の10年10月6日、対横浜(横浜)以来4年ぶりの完封勝利。プロ入り初の無四球完投で、リーグ単独トップの12勝目を飾った。
「相手はチーム打率が強烈。気を抜いた瞬間にやられる。スイングをさせないように意識した。1球1球丁寧に、的を絞らせないように投げた」
直球の球速にも、投球フォームにも緩急をつけた。真骨頂の投球。首位打者を争う山田、主砲バレンティンをともに無安打2三振。「山田はヘッドスピードも速いし長打もある。意識した」とやはり冷静に振り返った。
中畑監督は興奮していた。「投手のかがみみたい。9連戦の頭で完封。中継ぎ陣を全く起用しないですんだ。最高のスタートを切れた」と熱くまくしたてた。
昨年11月。FA宣言した久保を電話で口説いた。「ウチのウイークポイントははっきりしている。君のポジション。先発ができあがればわれわれは勝てる」。そして今、目標を持てる位置にいる。
3位阪神と4・5差。「まだそういう話ができる。どれだけ頑張れるかだよ」と指揮官。久保は「投げる試合は全部負ける気はない。CSを目指している」。その言葉が、頼もしく聞こえた。