「巨人４-０ＤｅＮＡ」（１２日、東京ド）

　なすすべがなかった。三回から八回まで１人の走者も出せなかった。九回に初めて二塁を踏むのがやっと。ＤｅＮＡ・中畑監督は「内海さんが素晴らしかった。悔しいけど内海さんに脱帽だよ」。２試合連続完封を喫した天敵を、敬称をつけてたたえた。

　この日ばかりではなかった。９日からの９連戦は４戦を消化したが、安打数は５、５、５、４と低調。筒香が復帰し、グリエル、ブランコ、バルディリスの主砲級４人を並べる「超強力打線」がようやく完成。だが、この４戦は４人合わせて５０打数８安打と期待に応えていない。

　逆転ＣＳ進出へ、猛打でラストスパートをかけるのが指揮官の狙い。この日も「打線しかない。チームに勢いをつけるには、打つしかないんだよ」と深刻な貧打解消に、活路を求めた。

　この日は３位阪神、５位中日も勝利。３位に接近したかと思ったら、振り向けば０・５ゲーム差に中日がいる状況。「ここを乗り切らないとウチが目標とする上には届かない」。正念場。もう負けられない。