阿部“9月初弾”で決めた!原巨人M6
「巨人6‐3ヤクルト」(19日、東京ド)
大黒柱の号砲が、カウントダウンの合図だった。2‐0の五回無死二塁。巨人・阿部が石川のスライダーを豪快に振り抜いた。右翼席にグサリと突き刺さる18号2ラン。オレンジ色のG党が歓喜し、チームの雰囲気までガラリと変えた。
第1、第2打席ともに三振に倒れ、開き直っていた。「最悪でもランナーを進める打撃を意識したが、高めにスライダーが浮いてきたのでそのまま振り切った」。8月29日以来の“9月初アーチ”に「久しぶりに会心の当たりだったよ」と満足そうだった。
ここまで本調子ではなかった。この日の試合前には、早出特打を敢行した。清水打撃コーチに下半身の動きを確認。今季は打撃不振を繰り返したが、阿部ほどの天才打者でも試行錯誤はまだ続いていた。
原監督は「今シーズンはなかなか思うようなバッティングができていない。特打したりもがいて結果が出たのは良かったと思います」と目を細めた。
チームは3連勝。広島が敗れたため優勝マジックを「6」とした。「マジックが1桁になったからって気を抜いてもしょうがない。(レギュラーシーズンは残り)13試合あるんで。その後のこともしっかり考えてやっていきたい」と阿部。CSも見据え、完全復活を目指すだけだ。