キヨシ興奮!劇的勝利で14連戦に手応え
「DeNA2‐1阪神」(23日、横浜)
阪神ファンで黄色く染まった左翼席へ、痛烈な、低い弾道の打球が突き刺さった。敗色濃厚の九回1死一塁。敗れれば自力CS突破の可能性がなくなる、背水の一戦。まさに起死回生。DeNAの主砲ブランコが、逆転サヨナラ2ランで希望をつないだ。
「ウレシイデス」。お立ち台で、満員のファンへ、日本語で第一声。呉昇桓の真ん中高めの直球を仕留めた一発を「狙って打席に入った。打った瞬間、入ると思ったよ」と上機嫌で振り返った。
主砲以上に興奮していたのは中畑監督だ。ペットボトルの水責めに合ってびしょぬれのブランコと熱い抱擁。そのままステップを踏む。その上から、久保に水をかけられて、なお大はしゃぎだ。
「俺たちの時代にはなかったけど、こうやって、水をかけられるんだなって感じたよ」と初体感を振り返る。背水の陣14連戦を、白星スタート。「そういうところと背中合わせでいる。劇的な勝ち方が次の活力になる」と手応えを口にした。
ブランコは9月に入って2本目のサヨナラ弾。「向こうに悪い雰囲気を与えることができた。あしたは引きずってもらう」とニヤリ。中畑監督は前を向く。「何かを予感させてくれる勝ち方。最後まで諦めない」。奇跡を予兆させる勝利に、希望の光を見いだした。