菅野12勝!原G王手25日にも胴上げ
「中日1‐4巨人」(24日、ナゴド)
歓喜の輪の中で何度も白い歯をのぞかせた。巨人・菅野はナインとハイタッチをし、勝利の余韻に浸った。エースが6回を3安打無失点で12勝目をゲットした。
「マジックのことは気にしないで、試合をつくる、という気持ちで投げました」。本調子ではなかった。だがカーブを効果的に使い、低めに丁寧に集めた。一回から4イニング連続となる併殺で切り抜け、粘った。
投げた、だけではない。1‐0の五回には自らスクイズも決め、貴重な2点目をチームにもたらした。「自分自身を助ける意味でも大きな1点でした」と満足そうだった。
右手中指の腱の炎症で戦列を離脱し、復帰した10日・阪神戦から3連勝。「1カ月以上離脱しチーム、ファンに心配、迷惑をかけた」との思いがあるからこそ奮闘した。
タイトル獲得も現実味を帯びてきた。防御率2・36、勝率・706(13勝以上が条件)はトップ。勝利数もトップの阪神・メッセンジャー(13勝)に1差に迫った。モチベーションが高いエースが、リーグ3連覇をグイッとたぐり寄せた。
広島が敗れたため優勝マジックはついに「2」。25日にも3連覇が決まる。原監督は「一足飛びにはいきません」と表情を引き締めたが、ゴールテープは目前だ。