オリ森脇監督、銀次5敬遠は当然の策
「楽天0-6オリックス」(4日、コボスタ)
リーグ優勝は逃しても、チームを引っ張った主力の個人タイトルは絶対に譲らない。打率・331でパ・リーグトップを走る、糸井のタイトル獲得のためにオリックスは打率2位の銀次に対して5打席連続“敬遠”した。
糸井と銀次は前日まで5厘差。初回の第1打席初球から、捕手・山崎勝のミットは外角のさらに外に構えられた。すべてストレートの四球。無死二塁で迎えた七回には楽天ファンからの「勝負しろ!」コールが響いた。
森脇監督は「言うまでもない。私にとって(糸井)嘉男が特別なのではなく、うちの選手が特別ということ」ときっぱり。タイトル獲得へ手を尽くすのは、指揮官として当然の選択だった。福良ヘッドも「嘉男もここまでやってきたから(タイトルを)取らせてやりたい。仕方ない。逆の立場もあるから」と説明。6日の最終戦で四球を出す可能性についても「そうだ」と示唆した。
山崎勝も「監督の言葉がすべて」。8勝目を挙げた松葉は「チームで言われたこと。自分の投球とは関係ない」と振り返った。
左膝を痛めている糸井はこの日、欠場した。銀次が5日の日本ハム戦で安打を量産しない限り、糸井にとって初の首位打者が濃厚となった。