ハム大谷が超速球ビシビシ猛烈デモ
パ・リーグのCSファーストSが、11日に開幕する。シーズン2位のオリックスと、3位の日本ハムが京セラドームで激突。両軍は10日、決戦の舞台で最終調整した。初戦の先発はオリックス・金子千尋投手(30)と、日本ハム・大谷翔平投手(20)のエース対決。ファーストSの勝者は15日から始まるファイナルSへ進み、リーグ覇者のソフトバンクと日本シリーズ進出を懸けて戦う。
球界のエース金子との先発初対決に日本ハム・大谷翔平投手は胸を借り、全力で挑む覚悟だ。3試合制のファーストS。命運を握る初戦で投げ合いが決まり「確実に実力が上の相手なので、なんとか気持ちで負けないように。1イニング1イニング全力で投げたい」。静かに意気込みを語った。
大一番の前日にも時折、笑顔を見せながらリラックスムードで調整した。ブルペンで30球投球後、マウンドへ向かった。昨年8月23日以来の登板となる京セラドームの傾斜を確かめながら、超速球を17球、ビシビシ投げ込んだ。静かなグラウンドにミット音を響かせ、ニヤリと笑った。
ブルペン投球とマウンドでの内容を含め猛烈デモを見せられた厚沢投手コーチは「よかった。不安はない」と太鼓判。20歳右腕の快投に期待した。栗山監督は大谷に初戦を託した理由について「金子は日本のエース。その投球を上回る可能性のある投手は大谷」と明かし、20歳右腕の高い能力に期待した。
本人に気負いはない。「投げさせてくれると思わなかったのですごいうれしかった。自分を出していきたい」と大谷は頼もしく言う。今季対オリックスは1完封を含む2戦2勝。日本最速タイ162キロ右腕が金子と互角以上の投げ合いを演じる。