オリ比嘉「開き直って」満塁斬り

 「パCS第1S第2戦、オリックス6-4日本ハム」(12日、京セラ)

 七回、リードを2点に広げられて、なおも1死満塁。ここでマウンドに立ったオリックス・比嘉が、球場内に漂い始めた絶望感を一掃した。まずは粘る陽岱鋼を空振り三振に仕留めると、続く中田も見逃し三振。1点もやれない場面で最高の結果を残し、ド派手なガッツポーズを繰り出した。

 ピンチの強さの源は開き直りだ。「いい言葉じゃないけど、開き直ってやっている」。登板するのは、絶体絶命のピンチの時ばかり。恐怖心とまともに向き合っていては、のみ込まれるだけだ。

 だから、状況はシャットアウトして自身の投球に全力を注ぐ。その結果、幾多のピンチを切り抜け、今やチームに不可欠な火消し役となった。相変わらず苦しい場面での登板ばかりだが「そこで抑えないと飯を食えない仕事をしているので」とクールに言い放った。

 強心臓ぶりにさらに磨きがかかった今季は、6月28日・ロッテ戦から9月25日・西武戦にかけて、パ・リーグタイ記録の34試合連続無失点。62試合に登板し、防御率0.79と驚異的な成績を残した。

 比嘉の力投が、劇的な逆転勝利につながったといっても過言ではない。高山投手コーチは「あの2つの三振はすごく大きかった」と手放しで褒めた。背番号35の気迫の13球が、チームをCS敗退の危機から救った。

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