原巨人正念場も「勝負はこれから」
「セCSファイナルS第2戦、巨人2-5阪神」(16日、東京ド)
どつぼにはまった。何をやってもうまくいかない。流れも、勢いも宿敵に持っていかれた。第1戦から2連敗した事実だけが、巨人に重く突き刺さる。
試合後の会見。平静を装った原監督だが、その表情はこわばっているように見えた。「勝負はこれから。これから、ということ」。
まるで選手を鼓舞するような口調で語り、必死に前を向いた。
打線は貧弱だった。0‐2の三回1死満塁で橋本が二ゴロ併殺打。好機はあっても局面を変えるような一打はない。投手陣が打ち込まれる中、2得点では勝てない。4打数無安打の主将・阿部は「何とか流れを持ってこないといけない」と危機感をあらわにした。
「昨日、今日とこういう結果になっているのは原因がある。しっかりと対策を立ててね」と原監督。第1、2戦は4番・阿部を中心に1番から6番まで打順を固定した。だが2試合で3得点。レギュラーシーズンでは低迷打開のため動きまくっており、第3戦は打順を大幅に入れ替える可能性が高い。
追い込まれつつあるのは間違いない。「ここまできたら調子どうこうというのは意味がない。“心技体”と言うしかない」。リーグ覇者が早々と正念場を迎えた。