秋山監督、初戦完敗に「明日だ、明日」
「日本シリーズ第1戦、阪神6-2ソフトバンク」(25日、甲子園)
黒星スタートとなったソフトバンク・秋山監督は、開口一番「いい投手が投げると、そんなにチャンスはない」と悔しそうに振り返った。日本シリーズが持つ独特な重い雰囲気。それに加えて相手の熱狂的な大歓声はナインの平常心をむしばむように、確実に奪っていった。
三回。一つのプレーが秋山監督の思い描いた勝利のシナリオを“書き換え”てしまった。先頭でチーム初安打を放った今宮が、続く細川の犠打で二進。さらにベンチはスタンリッジにも犠打を命じたが、打球が投前へ強く転がり、今宮は余裕で三塁憤死した。
「次の柳田に期待しているんだから。状況判断。無理する必要ねぇんだよ」。二塁に止まっておけば得点機が続いていただけに、自然と指揮官の口調も強くなった。
守りでも小さな“ミス”が敗戦に直結した。1点ビハインドの5回無死一塁。メッセンジャーを2球で追い込みながら、3球目にあっさり犠打を決められてピンチが拡大。大量5失点のきっかけをつくってしまった。「簡単にバントをさせすぎ。もったいない」。攻守両面にミスが出ては、勝つ確率が低くなるのも自然の流れだ。
「明日だ、明日。一つ一つやるしかない」。チームの思いを、指揮官自らが代弁した。第2戦に必ず勝ち、星を五分に戻して本拠地・福岡に戻ってみせる。