「日本シリーズ第２戦、阪神１－２ソフトバンク」（２６日、甲子園）

　大きな弧を描くアーチで武田を力強く援護した。１点リードの四回１死、ソフトバンクの４番・李大浩が能見の初球のスライダーを捉えた。打球は左翼ポールを巻くようにしてスタンドイン。来日３年目でのポストシーズン初本塁打で、甲子園を沈黙させた。

　「狙った球種ではないが、タイミングはばっちりだった。初球から高めの球を積極的に打とうと決めていた」。オリックス時代を含めて交流戦で６打数無安打の能見に一撃を見舞った。

　初出場の日本シリーズ。レギュラーシーズンの遠征には行かない妻のシン・ヘジョンさんと、長女のヒョリンちゃんが同行した。この日は昼食をともにし「力になった」と感謝した。

　一発で存在感を示したが、満足はしていない。六回１死二塁で右飛に倒れるなど、他の３打席は凡退。「追加点を取れたのに、４番としての仕事はできていない。もっと集中力を高めないと」。本拠地では勝負強さを見せる。