「日本シリーズ第３戦、ソフトバンク５－１阪神」（２８日、ヤフオク）

　本拠地が鮮やかな速攻に沸き返った。開始からわずか７球での先制劇。その主役は不動のソフトバンク３番・内川が務めた。甲子園での第２戦は５球で先制した。この日は初回、１番・柳田が２球目を打って二塁打、２番・明石が初球をきっちり送りバントを決めて１死三塁。そして、先制点は第２戦に続き、またしても内川がたたき出した。

　「前の２人の活躍を無駄にはできない。僕が打つことで報われる」。２ボール１ストライクからの４球目。２球続いたカットボールを捉えて中越えの適時二塁打だ。「安打を打つというより、走者をかえすことだけを考えた」。絶対に先制点を奪う、その思いだけでバットを振った。

　二塁上でガッツポーズしたことは覚えていないという。「１打席目は緊張する」とも明かした。今の支えは、大舞台に立っている事実だ。「１球に対するファンの方の反応がすごい。選手として幸せ」。２試合続けて第１打席で放った決勝打。秋山監督も「初回が大きかった」と賛辞を惜しまなかった。