「日米野球壮行試合、阪神・巨人連合７－８ＭＬＢオールスター」（１１日、甲子園）

　虎の躍進を支えたコンビが、メジャー相手でも輝きを放った。２打席連続タイムリーの上本、３安打猛打賞の大和が生み出した猛反撃。確かな経験を積んだ阪神の２人が、記念すべきゲームで虎の明るい未来を予感させた。

　７点ビハインドで迎えた六回だった。１死から大和が四球を選んで出塁すると、２死から上本が「大和が良く走ってくれた」と左線二塁打を放ち、大和が一塁から一気に生還。当初は焼け石にも映った１点が、試合の流れをガラリと変えた。

　続く七回には太田の右中間２点三塁打などで３点を奪い、２死走者なしとなったところから大和が中前打を放った。再びチャンスの起点となると、またも上本がタイムリーを放つなど一挙５得点。３安打を放った大和は「練習でできたことが試合でもできた」と秋季練習で取り組んでいる打撃改造に手応えを口にする。

　今季、２番という役どころから小手先のスイングになるケースが多かった。バットをしっかり振れなかった。オフからトップを深く、強く振るイメージで練習に取り組んでいた大和。この３安打は間違いなく来季へつながる。

　「結果が出てよかった」と大和が言えば、上本も「いい経験になった」。八回からは大和が遊撃に入り、二遊間でもコンビを組んだ。攻撃で、守りで、この２人が来季、和田阪神の“核”になる。