日本が初の無安打無得点!4投手継投
「日米野球・第3戦、日本4-0MLBオールスター」(15日、東京ド)
日本代表が4投手の継投で日米野球史上、日本代表としては初めてとなる無安打無得点試合を達成し、MLBオールスターチームを4-0で撃破した。3連勝で、日米野球では24年ぶりの勝ち越しも決定。先発の則本昂大(23)=楽天=が5回をパーフェクトに封じ、六、七回は西勇輝(24)=オリックス、八回は牧田和久(30)=西武、そして九回は西野勇士(23)=ロッテ=がそれぞれ無安打投球でつないだ。
若き侍が、日本野球のレベルの高さを証明した。則本-西-牧田-西野。4投手の継投で、メジャー相手にノーヒットノーランの快挙達成。お立ち台にはヒーロー4人が並び、5回をパーフェクトに抑えた則本が「出来過ぎ。人生最高のピッチングができました!」と喜びを爆発させた。
メジャーの猛者に真っ向から立ち向かった。先発の則本は80球の球数制限もあり、初回からエンジン全開。1死からカノをフォーク、ロンゴリアを高めの直球でいずれも空振り三振に仕留めると、勢いに乗った。
二回には“キューバの猛獣”の異名を持つプイグの初球に、自己最速となる155キロを計測。「プイグ選手とやりたかったので、思い切り行きました」。その後もテンポ良くアウトを重ね、5回をわずか60球で片付けた。
2番手の西は12年のソフトバンク戦、小久保監督の引退試合でノーヒットノーランを達成した経験者。「自分1人で達成した時よりも緊張した」。先頭のデューダにいきなり四球を与えて『完全リレー』は消滅したが、2回を無安打無失点。バトンをつないだ。
イニングを重ねるごとに高まる期待感。八、九回を託された2人には想像を絶する重圧がのし掛かっていた。ブルペンで待機中の心境を聞かれ、牧田は「吐きそうでした」と苦笑い。西野も「(自分より前に)ヒットが出てくれないかと思っていた」と本音を漏らしつつ、大役を務めた。
試合前日、同い年の則本と西、松葉の3人が宿舎で食事し「同級生リレーで完封できたらいいなあ」と話していたという。予想を上回る結果となったが、則本は「しっかりコンディションが整えば、ある程度はやれると思っていたので」とニヤリ。かつては歯が立たなかったメジャー軍団に衝撃的な3連勝を飾り、24年ぶりの勝ち越しが決定した。