12年ぶり“巨人の松井”4安打大暴れ
「OB戦、巨人10-0阪神」(16日、コボスタ)
「東日本大震災復興支援 巨人VS阪神OB戦」が16日、コボスタ宮城で行われた。巨人OBの松井秀喜氏(40)は「3番・右翼」で先発出場し、4打数4安打と大暴れ。また王貞治氏(74)対江夏豊氏(66)、江川卓氏(59)対掛布雅之氏(59)の往年の名勝負も再現され、杜の都は大いに盛り上がった。
現役時代さながらの打棒爆発だ。怒とうの4打数4安打。超満員、2万4528人の観客が背番号55に熱狂した。両軍OBが集結した伝統の一戦。主役を張ったのは松井だ。
かつての天敵を退治した。二回2死一、三塁。遠山から右越えに適時二塁打。現役時代の5年間で打率・256に抑えられた松井キラーを粉砕した。「打った瞬間は(スタンドに)行ったかなと思ったんですが、現役のころとは違います。もうひと伸びするパワーは残ってなかった」と苦笑いだ。
全方向に安打を放ち、健在ぶりを示した。「(阪神OBの投手は)おなか回り以外はみんな変わってない」とジョークも交えて懐かしそうに話した。
巨人のユニホームを着用して実戦に出場するのは2002年以来、12年ぶりだった。「ジャイアンツのユニホームを着て試合ができてうれしかった。やっぱり、いいですね」と感慨深げに振り返る。
マイペースも現役時代のままだ。午前10時前から巨人OBは“全体練習”を行った。だが松井氏は所用のため11時前に到着。合流したのは練習後の記念撮影から。「練習してないです。ウオーミングアップをしました」。悪びれることなく、平然と言ってのけた。
「日本のプロ野球の歴史をつくってきた2球団。OB戦でこれだけのチームはなかなか、ない。特別なチームだと思います」。GTのスター集団の中で、最も輝いたのが、ゴジラだったのは間違いない。