竜大島&平田、年俸調停へ妥協なき姿勢
22日の契約更改交渉で増額提示を保留した中日・大島洋平(29)、平田良介(26)両外野手が25日、日本野球機構(NPB)に年俸調停を申請する可能性が高まった。12月上旬にも2度目の交渉が行われる予定だが、球団側は見直すつもりはなく、大島、平田も『徹底抗銭』の構えで平行線は必至。もし調停となれば西武・涌井(現ロッテ)以来8人目で、1球団2人なら前代未聞だ。
『徹底抗銭』の構えは鮮明だ。この日、名古屋市内の小学校を訪れ児童と触れ合った大島は、次回交渉について問われると「交渉から3日たったんですけど、引く気はありません」と言い切った。
22日の交渉では、1775万増の7400万円の提示を保留。今季は球団最多記録に並ぶシーズン186安打を放ったが、球団提示は2013年の年俸7500万円にも届かなかった。加えて落合GMから「おまえの守備じゃ、オレは使えない」と叱責(しっせき)された。
平田もこの日は、名古屋市内の小学校を訪問。契約交渉について「金額が変わらないなら、調停になるでしょうね。交渉の場でどれだけ誠意を伝えられても、金額が変わらないと納得できません」と明言。今季チーム3位タイの65打点を挙げており、1200万増の4700万円の提示額は納得できなかった。
球団側も歩み寄る気配は見せていない。西山球団代表は「こちらはいくらでも交渉はするつもりです」と話したが、中日の契約更改交渉は「通達」の意味合いが強く、交渉を重ねても提示額が変わるとは考えにくい。今後は落合GMが交渉の席につく予定もない。
その上で行われる次回交渉で、大島と平田がサインする可能性は極めて低い。1球団から2人の年俸調停者が出る事態に発展しそうな雰囲気だ。