巨人・菅野智之投手（２５）が１３日（日本時間１４日）、優勝旅行先のハワイで自主トレを行い、来季の開幕投手へ並々ならぬ決意を示した。シーズンを戦い抜く力を身につけるため、Ｖ旅行後は自主トレ地のアリゾナへ向かい、年末年始も再びハワイでトレーニングを行うことが決定。２カ月近くに及ぶ海外トレで、レベルアップを図る。

　エースの座は譲らない－。パワースポットとして人気のダイヤモンドヘッドを背景に、菅野が来季へ向けて並々ならぬ決意を口にした。２年連続となる開幕投手への思いを聞かれ「コロコロ変わっているようじゃダメ。３年くらいは任せてもらえるようにしたい」と、言葉に力を込めた。

　原監督はこの日までに、来季の開幕投手を菅野に託す可能性について「誰しもが、順調にいけばと思っているでしょう。そういう立場に、智之（菅野）はなりつつある」と明言。アクシデントさえなければ、来年３月２７日に行われるＤｅＮＡとの開幕戦（東京ドーム）で菅野が投げることは確実な状況だ。

　菅野もエースとしての責任は十分に感じている。今季は１２勝を挙げてリーグ最優秀選手にも輝いたが、終盤に右肘痛で戦線離脱。阪神に敗れたＣＳファイナルＳも登板できなかった。それだけに「１年間ローテを守る体づくり。もう一度、基礎から見つめ直すことがオフのテーマです」と、自主トレに励む。

　Ｖ旅行後はアリゾナへ直行し、大リーガーも使用する施設で肉体を強化。年末年始は家族とハワイで過ごす予定だが、年明けは家族と別れてハワイに居残り、温暖の地でじっくりと肘や肩の状態を上げていく考えだ。

　この日、小山とのキャッチボールでは約３０メートルの距離で力強いボールを投げ込んだ。「今年の序盤は直球が良かった。さらに良くなればピッチングが楽になる」。向上心旺盛な２５歳。１年間、エースとして戦い抜く力を身につけ、来季へ臨む。