ロッテ伊東監督 ドラ2田中を守る!
ロッテの新人合同自主トレが9日、QVCマリンでスタートした。視察に訪れた伊東勤監督(52)は、ドラフト2位・田中英祐投手(22)=京大=の今後のフィーバー過熱を懸念。金の卵を守るため、目を光らせていくことを宣言した。
新人たちのハツラツとした動きを見つめながら、伊東監督は初の京大出身プロ野球選手となった田中のフィーバーに、一抹の不安を口にした。「どうしても話題が優先したら、空回りしてくる部分もある。錯覚するところも出てくるのが怖いところ」
昨年は、ルーキーだったアジャこと井上が、愛きょうあるキャラクターで話題を集め、新人ながら開幕4番に座った。過熱するメディア攻勢を心配した指揮官が球団に対し、バラエティー色の強い取材を断るように要請した過去がある。
田中に対しても「あくまでも公式戦でまだひとつもやっていない。(現実を)見つめながらやっていってほしいと思う」と伊東監督。将来有望な逸材だからこその“親心”だった。
もちろん杞憂(きゆう)であってほしいと願っている。頭を指さしながら「彼はこの辺の“回路”はバッチリだろうから、しっかりやってくれると思うけど」と付け加えると「注目されること自体はいいことだから、野球で目立ってほしいね」と願った。
田中本人も、自らの置かれた立場は冷静に受け止めている。「自分は野球が職業ですし、野球で成績を残すしかないので」とクールに話した。