楽天・則本昂大投手（２４）が２６日、コボスタ宮城の室内練習場で自主トレを公開した。ブルペンでは直球にカーブを交えて１８球を投げ、順調さをアピール。昨年に続き、一緒に行った自主トレで田中将大（２６）＝ヤンキース＝からエース道を学んだ右腕は、３年連続の開幕投手と最多勝に照準を定めた。

　“マー流”を吸収し、真のエースの称号を奪いにいく。ブルペンに入り、捕手を座らせて１８球。「去年よりも順調にきていると思います」。則本はそう力強く語ると、「この３年目が勝負。全員がライバルだと思って、きっちり自分の仕事をする」と表情を引き締めた。

　４日から約２週間、沖縄で田中と自主トレを行った。「食事の面だったりとか、吸収できるところがたくさんあった」。登板間の調整法をアドバイスしてもらい、投球に関する意見交換を重ねることもできた。さらにブルペンでは田中が投球を受けてくれたそうで、まさに濃密な時間を過ごした。「自分の目指す方向性が合っているんじゃないかと思った」。先輩と会話を交わしていく中で、自信を深めることができた。

　昨季は１４勝を挙げたが、最多勝まであと２勝届かなかった。「なかなか取れるものではない。チャンスがあれば狙っていきたい」ときっぱり。そして、３年連続の開幕投手についても「１年間で１２人しかいない。特別な思いがあるし、任されるのは光栄。まずはそこを狙っていきたい」と言葉に力を込めた。

　入団から２年連続２桁勝利中。３年連続となれば、球団では岩隈（マリナーズ）、田中以来３人目の快挙となる。則本は「２年間活躍しても今年、結果を残さなければ一緒」と偉大な先輩たちに追いつく覚悟だ。チームに根付く本格派右腕の系譜。田中の後継者として、これからもエース道を歩んでいく。