楽天の則本昂大投手（２４）が今季の開幕投手に内定した。入団１年目から３年連続の大役は１９５８～６０年の杉浦忠（南海）以来、５５年ぶり２人目の偉業。大久保監督は実績、実力十分の右腕に新体制の初戦を託す。

　３月２７日。札幌ドームの日本ハム戦。背番号「１４」がデーブ体制初陣の先発マウンドに上がる。「１年で１２人しか立つことのできない特別なマウンド」。開幕投手に執着していた則本が、希望通りの座を手にした。

　文句なしの指名だ。ルーキーイヤーから１５勝、１４勝。２年で２９勝は、すでに先輩の田中（ヤンキース）を上回っている。沖縄県内で合同自主トレを行った田中も「風格が出てきた」と則本の成長を感じていた。

　今後、故障や調整遅れなどの不安材料が出てくる可能性もある。新指揮官は「（開幕投手は）ギリギリまで言わない」と話していたが、現時点での腹は固まっている。チームは３１日に沖縄・久米島入り。その後、数日中にも本人に「開幕投手」が伝えられる見通しだ。