松井ダ~ン!キヨシにファンに応えた
「DeNA春季キャンプ」(7日、宜野湾)
ゴジラの一撃に島人が熱狂だ!巨人、ヤンキースで活躍した松井秀喜氏(40)が7日、DeNAキャンプの視察最終日に、中畑清監督(61)の要望に応えてフリー打撃を敢行した。右翼席へ豪快な柵越えを見せるなど、貴重な打撃姿を披露。練習日ではDeNAキャンプ史上最多の観衆となる4000人の地元ファンを魅了した。
ファンが待ち望んだ瞬間は、中畑監督のマイクパフォーマンスを合図に幕を開けた。
「今日は松井秀喜という男の野球人生の総決算。ここで最後の打席だと思います」
午後1時。巨人時代と同じ「ゴジラのテーマ」が流れる中で松井氏が登場。巨人時代の同僚・高橋尚成から、22球目に大きな放物線を描き、右翼席へ飛び込む推定飛距離110メートルの一発を放った。
大歓声に左拳を高く掲げた松井氏。勝負師の本能がうずいたか「ラスト」と宣言した一打が中飛になると、さらに5球の“延長戦”でファンを喜ばせた。
中畑監督からの打撃披露の要請を拒否してきたが、前日に指揮官が勝手にフリー打撃開催をファンへ宣言。覚悟を決め、午前中は室内練習場で高田GMを打撃投手に練習を行い、準備を進めていた。
全47球、28スイングで柵越え1本も松井氏は「1本だけでも打ててよかった」と笑顔。指揮官は「1本のホームランにも価値があった。いいものを見せてくれた。来年以降も?そうなったらうれしい」と声を弾ませた。
練習後は松井氏の提案で球場を訪れた小学生以下の子供たちへサイン会も開催。3日間の視察を終え、「僕にとって非常に新鮮な時間だった」と松井氏。指導あり、パフォーマンスあり。ゴジラの贈り物は、すべての人の心に深く刻まれた。